私の家族には建築を仕事にしている人が沢山いました。祖父は道具箱を片手に自転車に乗りながら大工をしていましたし、父も中央建設を立ち上げて建築業を仕事にしていました。
もちろんそんな家庭に生まれた私は幼い頃から建築工事業を営む仕事をする父の姿を沢山見ていました。
父はものすごく一生懸命な人で「朝は早く、夜は遅く」まで仕事をしていました。そんな大変な姿を見ていた為、子どもの頃の私は正直「建築に携わりたくないな・・・」と思っていました。
でも、そんな私も高校に進学する時に「いつか家業を継ぐのだから建築の事を学ぼう」と工業高校に進学をいたしました。
高校で生活する内に建築設計図面を書くことの楽しさ・考える事の面白さに私はどんどん惹かれていき、高校卒業後は設計事務所に就職し建築の世界に入り込んでいきました。
建築業界で働く事で経験を積んでから、私は30代で家業の中央建設を継ぐことになりました。
家業を継いでからはさらに様々な仕事をしていきましたが、ある時「私の仕事に対する考えを変える出来事」を経験いたしました。
ある日、私はとあるお宅におじゃました際にものすごく目が痒くなって涙が止まらなくなった事がありました。実はその住宅では、建てる際に沢山の化学物質を含んだ建材を使用していたようで、私はアレルギー反応を起こしてしまったのです。
その時は「こんな家には住めない!」と強く思った程衝撃的な経験でした。
それからの私は「住宅に住む人が健康に毎日過ごせる家とは?」と考えて仕事をするようになりました。
あんなに辛く苦しい思いをしながら生活をしてほしくなかったからです。
「人に優しい無垢材を使う事で健康に住める住宅」「空気の流れを良くし、自然を感じられるデザイン」などにこだわる家づくりをする事で「本当に住み心地の良い家」をつくりたいと仕事の考えが変わっていきました。
実は、化学物質が原因のアレルギー症状は「涙や鼻水が止まらない」「くしゃみが出る」などの分かりやすい症状から「なんだか頭が痛い」「なんだか気分が悪いかも・・・」などのように分かりにくい症状など、人によって様々です。
2003年から法律が改正されたため、ハウスシックも随分減りました。しかし、アレルギー反応は個人差があるものです。だからこそ、自分で辛い経験をしている私はお客様の悩みなどをしっかりとお聞きする事で「快適で健康に毎日住める家」を全てのお客様にご提供していきたいと私は思っています。